原因について阿部さんは、冬用のスタッドレスを春以降も交換せずにはきつぶし、空気圧などの整備を長期間行わないドライバーが増えていることを挙げる。伊達市保原町の「大山自動車整備工場」でも、タイヤ交換を依頼してくるドライバーのうち、半数以上が春以降もスタッドレスをはき続けているという。
交換しないドライバーの増加の背景にあるとみられるのが、原油価格の高騰によるタイヤ価格の上昇。「タイヤマン」では昨年から今年にかけて複数回、5%程度ずつ値上げしており、タイヤの買い控えにつながっているとみる。大山自動車整備工場も「値上げ前ははきつぶす客は1割程度だったが、急激に増えた」と話す。
スタッドレスタイヤは、積雪路や凍結路でも滑らずに路面をつかめるように軟らかいゴムでできている。しかし、通常の路面を走り続ければ、摩耗は早まる。近年は冬の降雪量が減り、摩耗がさらに早まっているとの見方もある。福島地方気象台によると、福島市と白河市の降雪量(1〜3月)の平年値はそれぞれ193センチ、141センチだが、過去2年間はその半分にも満たない。JAF福島支部の菅野博幸さんは「軟らかいスタッドレスはノーマルタイヤよりバーストを起こしやすいのではないか。空気圧が減っていればなおさら危険」と指摘する。
JAF福島支部は、会員向けに月1回ほど行っている講習会で、タイヤのすり減りや空気圧などを日常的に点検するよう指導している。適正空気圧は通常、ドアの内側に表示してあるが、受講生のほとんどは自分の車の適正空気圧を把握していないという。
菅野さんは「一般に空気圧の点検は月に1度は必要。適正かどうかは目で見てもわかりづらいので、定期的にしっかり検査して欲しい」と注意を呼びかけている。
(2008年9月4日 読売新聞) |